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骨粗鬆症予防のかかと落としは必要?指の付け根で支える「かかと上げ」

10月1日
読了時間: 4分

更新日:10月4日

骨粗鬆症予防の「かかと落とし」を調べている方に、OSTEO®がまずお伝えしたいのは、足の指の付け根で支え、左右交互にかかとを上げ下げする動きです。


指の付け根の支えを育て、かかとを持ち上げやすくして、骨のてこを引き出す。これが、OSTEO®で「かかと上げ」を重視する理由です。足元の骨を、立つ・歩く動きへつなげて考えます。


支持物に手を添えた女性が、片側の膝を曲げてかかとを高く上げる姿勢。上げる足の指の付け根と、反対側の踵は床に残り、膝と足首の骨を重ねて示しています。
片側の膝を曲げてかかとを上げ、指の付け根で床を支えます。反対側の踵は床に残し、左右交互に上げ下げします。

なぜ、かかと落としよりかかと上げを勧める?


OSTEO®では、骨のための運動を「その骨に衝撃を入れたかどうか」だけで評価しません。その動きが、身体を支え、歩くときに床を押す働きにつながるかを大切にします。


かかと上げでは、足の前側を床に残しながら、かかとを持ち上げます。そこで意識するのが、親指や小指の付け根を含む前足部です。かかとの高さだけを見ると、この支えの役割が見えにくくなります。


かかとは体重を受け止める骨であり、足の前側へ力を伝える仕組みの一部でもあります。足を「衝撃を加える場所」として見るだけでなく、「自分を支え、次の動きへ送り出す骨格」として使う。それが、この体操の出発点です。


足の骨は、どのようにてことして働く?


足は一本の棒ではなく、26個の骨が関節でつながっています。指の骨、甲の骨、足首の骨が、互いに動きをつなぐつくりです。


指の付け根を床に残してかかとを上げると、足の傾きが変わります。この動きでは、指の付け根側を支えに、中足骨を含む足の骨格が、てこの腕として働きます。指の付け根の支えと、甲・足首の骨の動きをつなげて、重たいかかとを持ち上げるしくみです。


OSTEO®では、ステップを踏むように、左右交互にかかとを上げ下げします。指の付け根で支える働きを育て、骨のてこを引き出し、かかとを持ち上げやすい足を目指す体操です。


親指側から見た、第一中足骨が見える足の骨格。指の付け根付近を床に残して踵を大きく上げる姿勢と、左右交互の踵上げ下げを示す説明図。
指の付け根側で床を支え、中足骨を含む骨格のてこの腕を使って、かかとを持ち上げます。左右交互に上げ下げします。

左右交互のかかと上げは、どう行う?


安定した机や椅子の背などに手を添え、まず足裏全体で立ちます。親指の付け根、小指の付け根、かかとの3点で支えている感覚を確かめましょう。


右を上げる 右足の指の付け根を床に残し、右のかかとを無理のない一番高いところまで上げます。左のかかとは床につけたままです。


右を戻して、左を上げる 右のかかとを下ろしたら、今度は左のかかとを上げます。左足の指の付け根で支え、右のかかとは床に残します。


このように、ステップ運動のような流れで左右交互に上げ下げします。両方のかかとを一緒に上げる動きでも、片脚全体を床から離す片足立ちでもありません。


かかとを床へ強く打ちつけず、上げる側の前足部の支えを確かめます。余分な力みを減らし、骨と関節が動く感覚を大切にしてください。


指の付け根の支えは、歩くときとどうつながる?


歩くときは、足を前へ出すだけでなく、床に残った足で身体を送り出します。その終盤では、かかとが上がり、前足部を通じて床へ力が伝わります。[1、2]


OSTEO®がかかと上げで育てたいのは、指の付け根で支え、かかとを持ち上げる働きです。左右交互に使うことで、一方の足で支えるところから、反対側へ動きをつなぐことを意識します。


「かかとがどれだけ高く上がったか」と一緒に、「上げる足の指の付け根で支えられているか」を見てください。高く上げようとして力むことばかりに集中せず、足元の骨がどう働くかへ目を向けます。


この動きを繰り返して、かかとを持ち上げやすい足元を育て、歩くための骨のてこを引き出す。これが、OSTEO®のかかと上げのねらいです。


骨のためのかかと上げで、大切なことは?


  • かかとを上げる足の、指の付け根で支える。

  • 反対側のかかとは床に残し、左右交互に動く。

  • 強く床に打ちつけず、余分な力みを減らす。

  • 足の骨の動きを、立つ・歩く働きへつなげて考える。


かかと上げと、かかと落としによる骨密度への効果を直接比較した結果を、この記事で示しているわけではありません。OSTEO®は、指の付け根の支持と骨格の動きを育てるという目的から、かかと上げを勧めています。


足に痛みがあるときは無理をせず、ふらつく方は安定した支持物を使います。骨折後など運動に制限がある場合は、行える動作を先に確認してください。



結論|指の付け根で支え、左右交互にかかとを上げる。足元の骨のてこを、立つ・歩く動きへつなげましょう。

参考文献


[1]Farris DJ, Kelly LA, Cresswell AG, Lichtwark GA. The functional importance of human foot muscles for bipedal locomotion. Proc Natl Acad Sci U S A. 2019;116(5):1645–1650. doi:10.1073/pnas.1812820116


[2]Erdemir A, Hamel AJ, Fauth AR, Piazza SJ, Sharkey NA. Dynamic loading of the plantar aponeurosis in walking. J Bone Joint Surg Am. 2004;86(3):546–552. doi:10.2106/00004623-200403000-00013


関連情報




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執筆者


黒坂 志穂(くろさか しほ)


広島大学 准教授/株式会社OSTEO 代表取締役。骨に着目した運動プログラムOSTEO®の開発と効果検証に取り組んでいます。

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